
行田市にて、築45年程の家をリノベーション。
おじいちゃんの代で作られた建物で、ここで子どもたちも育ち、今はもう20代に。
思い出が詰まった家を壊してしまうのは、さみしいから…と、リノベをして賃貸にしたいとのご要望でした。
デザインはすべてお任せにして下さり、ナチュラハウスだからこそできるリノベーションを考えました。
「ただ暮らすためだけでなく、カフェがやりたいと思っている人も借りてくれたら家主さんとしても嬉しいよね。」
「和の雰囲気はそのまま活かして、和レトロな感じにしよう。」と、このことをコンセプトに造り始めました。

和室だったお部屋をフローリングにします。
畳を剥がし、フローリングを張るための下地の合板を張ったところです。
こちらの茶だんすは、おばあちゃんが使っていたものだそうで…(他にもいくつか味のある和だんすがあり)片付けの際に「使います!捨てないでくださいー」と、捨てずに取って置いてもらっていました。

和の風合いにシャンデリア調の照明を。全く別のデザインを組合せることで、なんともいえない垢抜けた感じになります。障子は、あえて障子紙を取り払い、ペンキで仕上げました。軽いものならば掛けられるように、工夫してみました。畳からフローリングにして…暗く感じていた壁には、珪藻土を塗りました。

珪藻土はリノベにうってつけの素材で、湿度調整の他に消臭効果のあるものを使っています。
ただ古い砂壁などに塗る際は、 あくが出てしまうため、珪藻土で仕上げる前には何度もシーラーを塗る必要があります。
こちらは、2Fのお部屋。
before after
そして戸袋にはマスキングテープを貼りイメチェンしました。
そして、リノベーションし明るくなった部屋に茶だんすを設置…
すでに長い時間を過ごした風合いのある古家具が入るとただリノベーションしてきれいになっただけでなく、懐かしさも残る調和が生まれます。
使わなくなったものだけど…この使い込まれた味は、新しいものには出せない佇まいがあります。
家は手を入れることでまだまだ住み続けることができます。
(状態にもよりますが)「もう古いから壊して建替えしよう。」だけでなく、リノベーションという方法でまた新たに暮らせる場として作り出すことができることを知ってほしいと思っています。